定時総会のあと日本ホイスト本社工場を見学しました。
企画管理部長笹井様から会社の説明がありましたが、本社には、国際部の他、全国に18の
営業所4箇所のSOHO拠点を持たれ、九州から北海道までカバーされておられます。
日本ホイストは、量産の巻上機である電気ホイストのメーカーで、定格荷重は、数百キロのもの
から100tまでのホイストを製造されています。ホイストだけでなく、これを使った各種のクレーン
の製造売を全国的行っておられる企業です。200tのクレーンや特殊クレーンなど多くの実績を
紹介頂きました。
社是に「運搬管理の合理化による社会への奉仕」をかかげ、社名のホイストだけに留まらず、
運搬システムのメーカとして工場全体を見通し、効率の良いクレーンを研究されて、社会へ提
供されていました。
常々、個性、独創性、創造性を掲げ、ユニークな製品が工場に設置使用されており、工場全体
がショールーム化され、クレーンがこんなに多様な使い方ができるかと感心しました。
訪問するまでは、失礼ながら、社名からもホイストを製造している様子を見せてもらうだけのも
の程度にしか期待していませんでしたが、工場設備全体のなかで、クレーンの役割を考え、
いろいろと工夫されていました。異形の敷地に適応したクレーンや、建物のコストを低減する
クレーンを目の当たりにして、日頃設計業務に携わっている私たちが、いかに固定観念にとら
われているかを教えられ、大変な刺激を与えて頂きました。
本社工場は約2万坪の広い敷地を持っておられ、それと福山港にも4300坪のクレーンの仕
上げ工場があると説明がありました。
工場見学では、大型構造物の加工ができるベッドの大きさ3.2m×10mの5面加工機やクレーン
の走行部分であるサドルは9.5mまで一体で加工できる大型の加工機で加工されたり、パレット
チェンジャー付きマシニングセンターが自動でホイストの部品を加工しているなど、これらの生産
設備からも高品質な商品造りがうかがえました。
機械設計業は、モノを計画する設計する業務ですが、業務が専業化されて実物を見る機会や
加工する設備まで接することが少ない状況です。日本ホイストでは目の前にモノがあり、さわり
ながら設計できる環境はうらやましくもあります。
今回の工場見学は、到着後の衣装替えから異色の工場見学でしたが、ものづくりの現場や
工夫を凝らした商品創りをされているところを見せてもらいたいへんな刺激を頂くことができま
した。
社員の皆様からは、気持ちよい挨拶を頂き、また油、埃のない状態によく管理されている工場
環境などにも感心させられました。日本ホイストの皆様が活き活きと仕事をされていることが
よく伝わった印象深い工場見学となりました。