JMC会員 難波健一
神戸市から開発テーマで農商工イノベーション創造開発事業として、「果実の袋掛け作業の軽労化
のツール」を開発することになりました。
袋掛け作業の前段階でも腕を上げる作業が多くあるので、果実農家では12月から6月頃までの7ヶ
月間は、腕上げ作業が連続してあるそうです。1日中、万歳の姿勢で作業をするので、寝ている時
も万歳姿勢が癖となっているとのことです。
腕上げの状態で電動ハサミ等の重たい器具を持つので、大変重労働な作業になります。この作業
を軽労化するためのアシストツールの開発を1年前から着手し、現在試作5号機目の改良版で、
ようやく地元の農園現場で試験使用する運びとなりました。
試作機の外観写真をご参照下さい。腕の下を受けて保持サポートする方式で、保持をするリンク状の
支え束は、市販品のケーブルベアを使用しています。ケーブルベアは腰部の歯車に回転ラチェットを
噛み合わせ、上昇時はフリーに、下降時はロックがかかります。腕を外側に動作するとラチェットが外
れる仕掛けになっています。
電気も動力も一切使わない、メカ屋ならではのカラクリ構造だと自己満足しています。商品化をするた
めには、これからが正念場だと考えています。
今後とも皆様のご指導とご鞭撻の程よろしくお願い致します。
5号機-1
5号機-2
5号機-3