ヤンマーミュージアム見学会
伸栄設計 川瀨 典久
先日、JMC世話人会後にヤンマーミュージアムを見学させていただきました。
JR長浜駅から徒歩10分程の場所にあり、近代的な外観に驚かされました。
古い町並みを通ったので、そのギャップが際立ったのかもしれません。
(最初は「この街並みの先に本当にミュージアムが有るのか?」と少し不安でしたが)
(みなもに浮かぶ佇まい、2階の芝生と黒壁)
ミュージアムに入ってまず目に飛び込んでくるのが、エントランス中央に鎮座する巨大なディーゼルエ
ンジンです。
「おお!!デカい」そう言えば写真で見た程度で実物は分かりませんが、J・ワットの蒸気機関もかな
り大きい感がありました。現代のディーゼルエンジン考えると、技術進化は素晴らしい。小型化され効
率的に(さすがに大型船のエンジンは大きいですが)。
有料エリアに進み、円形のエンジンシアターで迫力の映像を見た後は農業ゾーンです。
昭和42年発売のトラクターと最新型のトラクターを展示してあり、トラクターの座席に座れることができ
ます。
またそこには、作付けするアーム部の装置が展示されていました。田植をする人の動作から学び、苗
の入ったパレットから器用に苗を抜き取り、植えた後は苗が傾かない様に真直ぐに抜く...素晴らし
い。ヤンマーさんが特許をとり、今ではほとんどのメーカーさんが使用している様です。
私は幼少の頃、祖父の田植えを手伝った記憶があります。田んぼを升目に糸を張り手作業で苗を一
つ一つ植えたのを覚えています。大人の方が「腰が痛い、痛い」とよく言っておられました。私自身も
すぐ嫌になり逃げだした様な気がします。(親から「もういいから」と言われ、逃げたとは言いたくない
ですが。)
それが、今ではトラクター1台でなんでもこなします。田植え、刈取り、脱穀。人の力の50倍だそうで
す。
(あのころは、「今日は、ここの田植え。明日は、あちらの田植え」と近所の方が10~20人持ち回り
で助け合っていました。逆に見れば、良い時代だったのかもしれません。今ではトラクター1台ですべ
ての作業が行えることに)
農業ゾーンを過ぎると街づくりゾーンです。
往年のミニショベルと最新型を展示していました。最新型はカットモデルでエンジン部・油圧機器配管
部分が外から見える工夫が施されています。エンジン・他機器・配管等々をコンパクトにまとめられて
いるのが分かります。
また、ここではミニショベルを実際に操作することができます。私も挑戦しました。レバーは二つで、回
転及びアームを上下伸縮するのと、バケットを揺動する結構シンプルな操作でした。しかしながら私に
は... う~ん難しかった。
続いて、ものづくりゾーンに移ります。
顕微鏡を覗く場所では、熱処理の話がありました。フェライト・オーステナイト・セメンタイトと色々説明
して頂きました。(...次の方、お若い子供連れの夫婦の様ですが同じ説明をするのでしょうか?今で
は理系女子も多いとは聞きますが...)
ここでも私は実体験をさせて頂きました。
プレス機を使って、懐かしの「ヤンボー・マーボー」(今は知ってる人の方が少ないかも)
の缶バッジを作りました。
次の海洋ゾーンではプレジャーボート体験です。
シミュレーターを使ってコースを一周します。ハンドル一つ・レバー(出力)一つ、これはTVゲーム感覚
で大いに楽しめました。実際に操舵した経験はありませんが、今度は本物を。
船舶免許に挑戦したいと少し思いましたが...、船が買えないので諦めます。
また、このエリアには50年間活躍したエンジンも展示されています。
普段の生活、そして私が携わる機械装置等々考えても、50年の寿命は驚きです。
1F最後は、エネルギーゾーンです。
懐かしいな~。昔、居られましたよね『人間発電所 Bruno Sammartino』(マニアック過ぎてこれも知
らない人の方が多いかも、80歳を過ぎる今も元気だそうです。)
↓ この後姿の方,ご存じの人もいらっしゃいますよね。
(30Wで人間発電所の称号が貰えます)
ここまでは1Fギャラリーの感想です。そこから、階段を駆け上がり2Fへ。
エンジンギャラリー・エンジンサロンが続きます。バイク好きで、空冷エンジンが大好きな私は結構気
に入りました。ここはマニアックな方にはとても楽しめる場所かもしれません。
ここでも、驚きが何点か。ヤンマーさんがロータリーエンジンを作っていた事を初めて知りました。
2F屋外に足湯のエリアがあったのですが、寒くて入れなかったのが残念です。
もう一つ階段を上り屋上展望台へ...う~ん寒い、無理無理。天気が良ければ伊吹山から琵琶湖まで
一望できそうなのに。
これはもう一度行くしかない。
ヤンマーミュージアムを後にして、長浜の古き良き街並みを見つつ散策。良いですね。
おもいがけなく、雪にも出会い、ノスタルジックな感がしました。
追記 サッカーファンの皆さん ヤンマーミュージアム内のカフェ・ショップに行くと香川真司の直筆サ
イン入りユニフォームが見れますよ。C大阪・ドルトムントのユニフォームです。