2024年6月21日(金)に5年ぶりに開催となりました日本機械設計技術者クラブ(JMC)定時総会(参加人数19名)の報告をさせて頂きます。
今回は大阪にて“TOYOTA L&F カスタマーズセンター”にて見学会その後会議室をお借りし定時総会、来賓として大阪府商工労働部 松下様より講演を頂きました。
場所を移し近く居酒屋にて懇親会、翌日は少数人数で懇親ゴルフコンペを開催いたしました。
先ずは 工場見学レポートです。
令和6年度 JMC定時総会 工場見学レポート
興南設計株式会社 石黒秀雄(記)
令和6年度のJMC定時総会が6月21日に開催され、イベント行事として見学場所は大阪府吹田市にあります“TOYOTA L&F カスタマーズセンター”に工場見学ツアーです。
この工場では1F~3Fまで見学フロアーがあり
1F・・・ロボティクスによるフルオートメーションソリューション
2F・・・人と機械の調和によるセミオートメーションソリューション
3F・・・ソリューション体感フロア
各フロア毎にソリューションが設定されていました。
一通りの見学に際し始めにL&Fシアターにてオープニング映像を3面スクリーンで拝見しました!
これは想像以上に凄かったです。
またツアーガイドの丁寧な説明に加えツアーアイテムとしてタブレットを用意して頂きタブレットでのガイドや動画も併用されとても斬新でした。
1Fのロボティクスによるフルオートメーションソリューションでは入荷⇒ピッキング⇒梱包・荷札⇒出荷までの自動化を見学しました。
・入荷はコンテナからの荷卸しとコンベヤの移載をロボットアームで自動化
・ピッキングを高速ピッキングロボットで自動化
・梱包・封函・荷札の貼付けも箱の選定まで自動化
・出荷は台車にロボットが自動で積み付けするのですがメンテナンス中の為、実際の様子は見学出来ませんでしたがセンサー、AI画像等を駆使した自動化は目を見張るものがありました。
私が工場の設備設計が専門ですので制御工学は苦手ですが素人から見ても高い技術で自動化が成されているのはわかります。
2Fの人と機械の調和によるセミオートメーションソリューションでは荷卸しからの入庫を無人・有人運転に切替可能なRinova AGFが行う入荷ソリューション、パレット倉庫からバケット倉庫にロボットが自動で行う保管・補充ソリューション、各ピッキング表示が画像に写し出され表示順に部品をセット、ロボットがライン投入を行い自動組付けする組付けソリューション、このフロアーでは時間の関係上体験までは出来ませんでしたがミニフォークリフトの組付けまでを見学しました。
3Fのソリューション体感フロアでは訓練道場、ソリューション展示エリアなどがあり4S、改善をテーマに標準作業の訓練方法や実際改善された項目等の紹介の説明を聞きました。
標準作業の訓練は実際体験して皆さん大いに盛り上がりました。
内容は説明し難いのでまだ見学してない方は体験してみてください(笑)
単に自動化と言っても位置、速度、重量等のセンサーの取付、ロボットの強度、画像での形状解析などノウハウの詰まった物流ソリューションと実感しております。
訓練道場での説明においても社員が働きやすい環境に心掛け社員からも改善の声を聞き一つの改善だけでは満足せず更なる改善をする取り組みは自社にも必要であると実感しました。
トヨタの改善を物流現場で活かすノウハウは素晴らしく有意義な時間が過ごせました。行ったことのない方は是非見学をお勧めします!
続きまして 日本機械設計技術者クラブ定時総会報告です。
令和6年度 日本機械設計技術者クラブ定時総会
日本機械設計技術者クラブ副会長 兼信圭次(記)
開催はTOYOTA L&F カスタマーズセンター様のご厚意で会議室をお借りし開催されました。
JMC会員数 継続会員 50名
新規会員 8名
合計 58名
総会参加人数 19名(JMC会員 15名)
委任状提出 19名
(代理人欄に記載なき場合、また委任状未提出の場合は、議長に一任されたものとみなします)
合計 58名で今回の総会の件は承認されました。
(定時総会は会員の3分の2以上の出席(委任状を含む)を以って成立するものとする。)
定時総会では、日本機械設計技術者クラブ武内弘光会長(近鉄エンジニアリング)が議長を務められ、 令和5年度事業報告、令和6年度事業計画等の報告がされました。(詳細は定時総会資料をご参照下さい)
今回、議案で挙げられていた「代表世話人、世話人の選出についての規約変更の件」で
第13条“会員外であっても有識者且つJMC活動に協力をしていただける方であれば、代表世話人または世話人として推薦できる”という規約の承認を頂き、本年度より代表世話役人に石丸英章様(竹田設計工業株式会社)が選出されました。
定時総会後は、“ 「大阪産業」に関するtopics”と題しまして
大阪府商工労働部大阪産業経済リサーチセンター
主任研究員・中小企業診断士(工業)
異方性カスタム設計・AM研究開発センター
大阪大学工学部招聘准教授 松下隆 様から講演をして頂きました。
・「前2018年第73回例会」以降のAM技術での動向
※AM技術とは“3Dプリンターを用いてゼロから原材料を積み上げて成型していく方式”
・(本年調査)機械・工具卸と製造業との強固な連携
・EXPO 2025関西万博調査結果から考察
この講演を聞き3Dプリンターの今現在、どのように活用されているのか、又、3DCADがどのくらいの割合どのソフトが多く使用されているのかが分かりました。
また、2025年に大阪で開催される万博についての今の状況今後の見通し 住民の意識がどのようなものかが紹介されました。
最後に松下様の著書である『参加体験から始める価値創造–綿花栽培に学ぶコト作りマーケティング– 』が紹介されていました。
以上で“TOYOTA L&F カスタマーズセンター”で行われた見学会、定時総会、講演会を終了し、場所を大阪江坂駅近くの“花菱”に移し懇親会を行いました。
懇親会は 今年入会された方とも仕事の話等 また面識のある人とは近況報告等交流が図られていました。今回参加されていなかった方は 次回ご参加頂き、交流を図りたいと思っています。
ここからは余談になりますが翌日、有志(8名)にて「奈良国際ゴルフ倶楽部」にて懇親コンペを開催しました。
優勝は平手久徳様(ヒラテ技研)でした。
当日は、梅雨時期で天気が心配されていましたが、スタート時は快晴でした。最終2ホール時点で雨が降ってきましたが、トータル的にはまずまずの天気だったので満足されていたのではないでしょうか?