JMC(日本機械設計技術者クラブ)は、(一社)日本機械設計工業会が実施する機械設計技術者試験における1級並びに2級合格者の有志が集まり、平成10年に発足した任意団体です。
(設立当初は1級合格者のみ、平成15年度より2級合格者も会員資格となるよう拡大)
主な活動は同試験制度に対する啓蒙、企業の垣根を越えた機械設計技術者の交流並びに様々な形での試験制度への応援活動などを行なっています。
あらためてJMCの活動を顧みると会員誌の発行(現在は休刊中)、各種セミナーや工場見学会の実施、海外企業への視察研修ならびに受験者への講習会開催などを行ってまいりました。今後もJMCは会員の皆様と共にそれらの活動を実施してまいります。
しかし課題も多数見受けられ会員数は当初より半減、活動回数や参加人数も減少しているのが現状です。リーマンショックや欧州金融不安、それと大震災などにより企業や個人が大変厳しい時代に直面したことも原因の一つと考えられますが、活動内容そのものも会員のニーズに合わなくなってきているのではと危惧いたします。
すでに日本の製造業は中国や韓国の台頭により鉄鋼や造船など重工業の多くは重厚長大から軽薄短小への転換を余儀なくされています。通信ツールや情報網などIT産業もスマートフォンやi-padなどのタブレット型コンピューターに代表されるように劇的な変化を遂げ日々進化しています。また基幹産業として代表的な自動車も内燃機関からハイブリッドやEV車へと急転換の道を歩んでいます。ほかに電力業界も大震災による原発事故を教訓として原子力から自然エネルギーやそれに変わる発電へと確実に転換し変化をしていく分野だといえます。
まさしく機械設計に携わるわれわれ技術者にも経験だけでは補えない新しい時代に対する発想が求められています。 日本の産業界のみならず世界がどの方向に行くのか、JMCでは会員相互の交流により最新技術情報を共有し機械設計分野への係わりも含めて情報発信出来ればより活性化した会の運営に繋がるのではと考えています。
今後は機械設計技術者に要求される時代の変化を察知し活動の方向を定め、会の運営にあたりたいと思います。また本来の目的である機械設計技術者試験に対する支援活動にも注力し、若年技術者の育成と技術の継承を行なって行くことも重要と考えております。